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恩讐の彼方に(菊池寛)

罪のつぐないの為にトンネルをほるという
有名な話です。
そこだけは、覚えていたけれども、前後を忘却。
大恩ある主の奥方と密通をし、主から成敗される段に及び
逆に殺してしまい、その奥方と逃げてしまう。
ところが、この奥方が相当の悪玉で、相手を殺してでも
金品を奪うことに何の呵責も覚えない。
それに嫌気がさして、寺に逃げ込み、修行に出る。
そこで、トンネルがないため、たくさんの人が死に目に
あっていることを知り、これぞ、天命と、ひとり黙々とつちを打つ。
そういう時、遺児があらわれ、敵討ちを果たされる。
もう少しで、つながりそうなトンネル。
いっしょにつちうつ敵同士。
菊池寛は、どれでもそうですが、内面奥深くからの懊悩が多くて。
行動などは、どれも、たいしたことはないのですが、
人間として、葛藤する様がなんとも、心の内に響くものがある。

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