インフォームド・コンセント
じいちゃんの主治医からの要請で、手術前の説明にお話を伺いに行った。
手術の詳しい説明と、現在の体の状況、術後についてと、多岐にわたって、話があった。
手術そのものについては、文書やネットなどで、なんとなく理解していたものの、実際、これをいれますと、本物の人工関節を見た時は、こんなんが足の骨にささるのかと、今の医学の進歩に脅威を覚えた。
レントゲンでじいちゃんの足の付け根を見ると、右は、丸い間接がお月様のように見えるのに、左は、間接の丸い部分がひしゃげ、なおかつ、股関節本体部分にめりこんでいる。レントゲンだけでも、5センチ以上、上にずれこんでいるのがわかる。ほんとに、こんだけ、めりこんでいたら、いいわけないということが目に見えて納得できる。なんでも、年齢も年齢なので、このめり込み方は、半年くらいで急速に進んだらしいのだ。このままいけばどうなったかと思うと、ちょっと怖かった。
じいちゃんの現在の体の状況もいろいろ問題を抱えていた。
心臓の微弱の乱れ、糖尿っ気、人工股関節を埋め込むにあたっての股の骨のもろさなど、心配しだしたら、きりがなくなるほどであった。中でも、尿路感染症にかかってたらしく、それが、大きなキーポイントだった。でも、幸いなるかな、じいちゃんのくそ根性のせいか、全部の問題を抱えても手術には問題ないとの結果であった。
術後については、和風のトイレ厳禁など、いくつか、できない動作がある。間接を深く曲げるとはずれたりすることがまれにあるからだ。
じいちゃんは、すかさず、膝はまげてもいいですか?と質問する。
先生は、一瞬、きょとんしたものの、人工関節は、これぐらいだから、膝までこないので、ふつうにされててくださいと、口元に笑いを含みながらおっしゃった。まともに納得したじいちゃんは、安心したようにうなづく。
あと、気になったのは、おふろのこと。しゃがめないと入れない風呂なので、だいじょぶだろうかと尋ねてみた。
もちろん、曲げ方さえ気をつければ問題ないと言うことだった。
そしたら、何を思ったか、じいちゃん。
風呂に入るときは、右足から入れて、左足をいれますと、自分が風呂に入るときのありさまを極めて詳しく説明しだした・・・。
先生は、ほとんど、笑いながら。
トンで入るわけにはいかないから、やっぱり、右足からでも左足からでもどちらかからでも、片足づつ、入らないと・・と、満面の笑顔で話をされた。
何はともあれ、8日の手術が無事に終わればいうことないということだ。
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