ボランティアの日
10年ほど前から、託児ボランティアをしている。
若いお母様方の講習会の時、お子様を集団で預かるというものだ。
お母さんは、料理をしたり、子育てに有意義なお話を聞いたり、お母さん方との交流を深めたりされる。
子供は、おすわりがやっとの赤ちゃんから、走り回れる3歳児くらいまで。
泣いてわめいて、ぐずる、たいへんちゃんもいれば、ママから離れた瞬間から、おもちゃに目が行き、ママのお迎えにも帰りたくないという子供まで様々。
この頃のおこちゃまは、人間の煩悩のままに生きている。
気に入らなければ、泣けばいい。かまって欲しければ、泣けばいい。
不安になれば泣けばいい。かなり、わかりやすい。
泣いてあやされ、眠くなり、ほんに子供はかわいいものだ。
そのたかだか、生まれて数年しかたっていないのに、はや、個性豊かだ。
連れてこられて、不安げにその場所につったったまま、かたまってる子。この子には話しかけては、いけない。その子がその場を観察するには最低30分、どうかしたら、1時間は要する。彼には彼時間が存在するのだ。少し動いてもいいという安心が生まれそうな手の動き、足の踏み出しがあったら、すかさずその子の好きなおもちゃを足元におこう。手をのばして、興味をもったら成功だ。
ママーママーと、泣いてるおこちゃまはだっこしよう。だっこが一番だ。涙と鼻水とよだれで、胸元が濡れるが気にしてはいけない。気にするひまがあったら、泣いてる子供の興味をひきそうなものを見せよう。音楽は有効だ。耳になじみのある曲だと、なおよい。音楽は一瞬おこちゃまを泣いてる世界から連れ戻すことができる。
おしゃべりができるおこちゃまからは、たくさんお話を聞こう。
最近の若いパパママは案外おこちゃまをかわいがっている。テレビで耳学問が発達しているおこちゃまは、すごいことを意味わからずに平気で使ってる。
おやつはその家の内情を表している。
おこちゃまの手でつまめるおにぎりを用意しているママ。
市販の大人用ポテトチップをそのままいれてるママ。
バナナが一本はいってる豪快ママ。
この季節ならさつまいもだろうと、蒸かし芋だけいれてるママ。
いくらおこちゃまが好きだといっても、ガム?・・をいれてるママ。
今は、アトピーのおこちゃまがたくさんいるので、よそのおこちゃまのおやつをとりあげるおこちゃまには要注意。気を使う。
ともあれ、おこちゃまは、どんなおこちゃまでもかわいいものだ。
それに、この子どうなんだろうと言うおこちゃまでも、年月がたてば、ちゃんとお育ちになっている。
三日やったらヤメられないというものがあるが、こどもの世界は、純粋人間の原始を見てるようで病みつきになる。
ボランティア冥利なのは、はいはいしてたおこちゃまが立って歩くのをまのあたりにすること。寝返りも歩くのもいやそうな横綱級ぽっちゃりちゃんでも、その時がくれば、顔立ちもおなかもほっそりさんになってるのをまのあたりにすること。
それにしても、顔のしわの数は違えども、おこちゃまと、じいちゃんの精神構造が似てると感じるのは、私だけだろうか・・・・。
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