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お茶のお手前

催しの一環で、表千家のお茶のお手前があったので、参加した。
たたみのおへやを入っていくと、赤い緋毛氈が敷かれていた。
そこにお座りください。
四角い四畳半の隅に釜がおいてある。
しばらくすると、渋い白髪頭の男性が和服で登場。
一言も発せず、釜の前に座る。
着物のふくよかな女性が茶碗をささげもってきた。
受け取って、なにやら、釜からお湯をだしたりしている様子。
それより、お菓子に目が奪われる。
もちろん、菓子皿に懐紙、その上にじょうよまんじゅう。
ひとりづつ、頭をさげながら、緋毛氈の前のたたみにおいてく。
どうぞ、そのままお召し上がりください。
最初の人が頭をさげ、お先にいただきますと、いう。
そして、そのまま、おまんじゅうをちぎりながら、食べている。
次の人もお先にいただきますといって、同じしぐさをする。
そして、次の人も。
なんだか、めんどくさいなあと、思って、頭をさげただけにした。
それに、まんじゅうちぎるのもねえ、こんな小さいまんじゅうちぎっても、二口やろう。と、思うと、別に皇室でもないから、わたし流でいいっか。
そのまま、かぶりついた。
そしたら、次の人も同じにした。
で、この懐紙、どうするんだろう。
一番で食べ終わったので、何気にふたつおりにして、お皿の上においた。
すると、みなが同じことをしだした。
なにか、流儀があるかもしれないと思いつつも誰もまじめくさった顔をしてる。
ので、まじめくさった顔が流儀かもしれないと、思い直した。
しばらくたつと、となりの小学生のこどもがたちあがった。
足がしびれたらしい。
お抹茶は、苦くなくて、おいしかった。
とりあえず、三度まわして、飲んでみた。
一番で飲み終わった。
お急ぎの方は、お先にどうぞとおっしゃったので、急ぐのでたちあがった。
ふすまに近い人がたちあがりかけたので、待った。
かわいそうに、若い女性は、たちあがれなかった。
情けないそうな顔で、足に視線をうつす。
一番に外にでた。
やっぱり、しおしおと、着物でも着てないと、雰囲気でないなあ、お茶は。

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