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鬼火の町(松本清張)

松本清張が時代ものを書いていたとは、お釈迦様でもしるめえ・・・。
てなわけで、読み始めてみると、なかなかのもの。
水死体が、ただの事故死ではなく、殺しだと言うことになり。
そして、実は、単なる殺しではなかった!
お役人もまたその上からの圧力に屈し、なんだか、話がだんだん大きくなる。
今の世でも権力を持つ人は、その権力にまかせて、とんでもないことをしがち。
その悪企みを糊塗するためには、下々のものは、亡くしかすべがない。
けれど、強いものにまかれないとどうなるか・・。
話のふくらみが面白く、どこまで、いくんだろうと思いながら、最後は、胸のすく展開かも。

いやはや、どうしてどうして。
松本清張、点と線ばかりが名作ではないことを知らしめる作品である。
ほかにも短編の江戸ものを2冊ほど、読んだが、どれもこれも、よくできている。
時代ものと言えば・・の中に入れたい松本清張の名前なのである。

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