うまや怪談(愛川晶)
落語ミステリーでは、人情とミステリーの絡まりが乙なものである。
シリーズものになってる感のある紅梅亭ですが、今回の謎もなかなかのものだ。
落語一家の日頃の会話の絶妙さも楽しいし。
落語のサゲにたいする熱のいれようなんざ、すぐ、名人落語聞きにいかなくちゃ♪と思えるほど。
お話がうまいといえば。
稲川淳二の怖い話が有名ですが。
話の中で、ほんとに、幽霊があらわれて、おもわず、きゃーっと悲鳴をあげたくなるって、話術って、ばかにできん。
落語というのは、その世界にほおりこまれてしまうんですね。
言葉だけで、これだけの世界が広がるということをゲーム命の若者にも教えてあげたいくらい。
ネタバレになるので、あまり、詳しくは、かけないのですけど。
落語家も人間。
サゲがとんだ修羅場になりかけ、とっさにやった座布団まわしが拍手喝采になったということもありで、しかも、それが実は、修羅場の始まりだったとは!
やはり、落語家も人の子。
やるときは、やる。
やらなきゃ、男がすたる・・なあんてね。
いっとき、テレビをにぎわした、菜っ葉とか葉っぱとか、という名前のご婦人がいましたっけね。つい、かぶったりします。なんとかは、芸の肥やし。
いやはや、男は、いいもんだわ。
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